私立文系の大学受験 国語の偏差値が劇的に上がる勉強法

更新日:2023/04/26

私立文系の場合、多くの生徒が英語・国語・地歴公民の3科目受験です。
最重要視すべき科目と言われている英語、暗記の要素が大きい地歴公民と比べて、国語は勉強しにくく点数の上げ方が分からないという声をよく聞きます。
しかし、3科目受験では1科目の比重が大きく、英語と地歴公民で点数が取れても、国語で失敗してしまうと大きな痛手ですよね。国語をなんとかしたいけれど何を勉強すればよいか分からないという高校生のために、偏差値の上がる勉強法をご紹介します。

大学受験の現代文でよくあるお悩み

国語が苦手という高校生に話を聞くと、大きく2つの特徴があります。

お悩み①「点数にムラがある」

栄光に相談に来る高校生と話していると、国語は苦手ではないけれど、模試の点数にムラが出てしまうという声を多く聞きます。それは「感覚」に頼って、「なんとなく」で解答してしまっていることが要因です。
たとえば、「本文に似たような内容や表現があったから」、「2択まで絞ることはできたけれど、最後は正しそうな方を選んだ」など問題の答え合わせをしていて、このようなことがあった人は、感覚で解いている証拠。「似たような」や「正しそうな」というのが、まさに「感覚」なのです。
現代文は、入試科目で唯一、問題の中に答えの書いてある科目ですので、必ず本文から答えを探し出すことができます。そして、答えにたどり着くための「解法」が存在します。
栄光では、この「解法」を教えるので、国語でどう勉強したらいいのかわからないということがありません。

お悩み②「定期テストでは点数が取れるのに、模試になると点数が取れない」

そもそも定期テストと模試では、問われている力が異なります。
定期テストでは「学校の授業をいかに真面目に取り組み、授業内容を理解しているか」が問われます。したがって、授業で扱った文章と全く同じものが扱われたり、授業で強調された学習ポイントが問われたりします。
教科書を何度も読み返し、ノートやプリントを振り返るなどの対策を行えば、定期テストで高得点を取ることができます。
一方で模試は、「志望大学に合格できるだけの実力があるか」が問われます。模試は、定期テストとは違って、すべて初見の問題が出題され、出題範囲も広いため、こちらも国語の「解法」を知らないと点数を取ることができません
模試で点数が取れないことは大学入試の問題でも点数が取れないことを意味しており、すぐにでも対策をする必要があります!

大学受験の現代文で求められる3つ力

現代文の入試問題を攻略するためには、以下の3つの力が必要です。

①語彙力(漢字も含む)
②読解力
③解答力

まず「語彙力」について、本文に書かれている単語が分からずして文章を正しく読むことはできません。現代文には「頻出キーワード」が存在します。これについては、なんとなく理解するだけでは不十分ですので、人に説明できるレベルまで習熟した方がよいでしょう。
次に「読解力」については、筆者の主張を正しく読み取ることが必要です。「ミクロの視点」で文章の一部を正確に読む力とともに、「マクロの視点」で文章全体を把握する力も鍛えるべきです。
最後に「解答力」について、せっかく文章は正しく読めても、最後の最後で選択肢を誤答してしまう受験生は多いです。筆者の主張のみならず、問題作成者の意図も汲み取ることで解答力を高めることができます。

大学受験で得点するための現代文の勉強法

大学受験での現代文は語彙力・読解力・解答力の3つの力を鍛えていくことが大切です。

語彙力の鍛え方

語彙力を鍛えるポイントは「頻出キーワードを自分で例文が作れるレベルまで理解すること」。
まず、語彙力の基礎でもある漢字は勉強する曜日を決めて、週に2~3日やりましょう。苦手な人は毎日少しずつやることをおすすめします。漢字は暗記ですので、学習すれば必ず点数が上がります
次の現代文の頻出キーワードですが、キーワード集をまず準備してください。それを毎週25~50個のペースで進めましょう。英語に比べると、現代文は母国語のためなんとなく理解した気になってしまって軽視しがちですが、1つのキーワードについて「他の人に意味を説明でき、簡単な例文を自分で作れるようになる」まで理解を深めることが大切です。
また、学校や塾の授業で意味のあやふやな単語に出くわしたら、そのたびにキーワード集に書き込みをしましょう。

読解力の鍛え方

次に、読解力です。現代文は読解力を鍛えると一気に偏差値を上げることができますので、気合をいれて勉強しましょう!読解力は自身のレベルによって鍛える方法が異なります。今回は偏差値の基準に勉強法を分けていますので、自分の成績にある勉強法を確認してください。

現代文がとても苦手な人(全国模試の偏差値40以下程度)

現代文が本当に苦手という人は、拒否反応があり、文章を読めていないことが多いです。字面だけ追いかけていて、中身が入っていないという状態です。まずは、すべての文章を声に出して読んでみましょう。
音読をすれば、一字一句しっかり発音するので、内容を読み飛ばしすることはありません。文章を読むことに慣れてきたら、次は「意味をイメージ」しながら音読してください。イメージを膨らませることが、読解力をつける初めの1歩になります。

現代文が苦手な人(全国模試の偏差値40~50)

現代文が苦手な人は、文章をタテではなく、ヨコに読んでみましょう。
ヨコに読むというのは、文章の骨格をつかんでいく作業のこと。本文で重要だと思う部分に線を引き、同じ内容の箇所を横線で結んでみてください。次に反対の内容の箇所は波線にし、同じ内容の箇所と区別するようにしましょう。
これを現代文では「同値」と「対立」と言い、文と文の関係を理解することができます。この作業を丁寧にしていくことで、本文全体の骨格をつかみ、筆者の主張が読み取りやすくなります。

現代文の成績にムラがある人(全国模試の偏差値50~60)

問題を解いているとき、あなたはどんな姿勢をしていますか?驚くかもしれませんが、成績にムラがある人は姿勢を正しく文章を読んでみるだけで、改善されることがあります。
現代文を読む姿勢が悪いと、物理的に本文との距離が近くなり、解答根拠も近視眼的になる傾向があるのです。
姿勢を正すことで本文全体を見渡し、見落としている解答のポイントが見つけやすくなります。それでも点数が安定しない場合は、後述する解答力に課題があるとみてよいでしょう。

解答力の鍛え方

解答力を鍛えるには、とにかく問題演習を積むこと。
問題演習はストップウォッチなどを使い、時間を測って行いましょう。現代文の解答スピードに課題を抱えている人も、最初は試験時間をオーバーしても構わないので、ゆっくりでも正確に解ける力を身につけるようにしましょう。解答の仕方が身に付けば、解答時間を短縮することもできるようになってきます。
また、現代文は問題を解いた後の解答分析も大切です。
間違った設問について、「正しい解法」と「自分の解法」のズレを確認しましょう。この解答分析の精度を上げていくことが、現代文の解答力に直結しますので、最初のうちは解いているときに解答根拠に印をつけておくとよいでしょう。正解した問題についても、根拠に自信がなかった設問については解答分析を行いましょう。
正答率が悪かった文章について、1カ月など期間をおいてから再度演習をすると効果的です。模試の前にまとめて復習するのもよいでしょう。

栄光なら、あなたのレベルに合わせた指導ができます。

現代文の偏差値を上げるためには、その時の学力に合わせたレベルの問題を解くことが重要です。簡単すぎても難しすぎてもダメなため、自分の能力にあったレベルを見つけ出すことは難しいですが、栄光では模試の結果やあなたの問題の解き方を確認することで、あなたにあったレベルで対策を行います。
1人ひとりにあったカリキュラムで指導を行うため効率的に偏差値を上げていくことができます。

大学受験の古文が苦手になる要因

古文は現代の日本語のルーツになる科目ですが、英語と違って、主語や目的語など書かなくても伝わる情報は省いて使われます。これは、日本人が昔から言わなくても通ずる、空気を読むコミュニケーションをしていたためといわれています。
したがって古文の成績を上げるためには、本文中に書かれていない主語や目的語などを推測して補足しながら読み進める力が必要となります。

大学受験の古文の勉強に必要なステップ

大学受験の古文で、解答の手がかりとなるのが、古文単語、古典文法、古文常識の3つです。

古文単語

古文単語の中には、現代語と意味が異なるものが多くあります。
たとえば「はづかし」。現代語の意味はそのまま「恥ずかしい」や「気詰まりだ」で、古文でも同様の意味で使われています。
しかし、古文ではもう1つ「(相手が)立派だ」という意味があります。これは、自分が気恥ずかしくなるほど相手が立派だということです。
同じ状況を指している古文単語ではありますが、文脈や主語によって意味が真逆になってしまいます。このように、意味が派生する重要古文単語は必ず押さえておく必要があります。

古典文法

古典文法は大きく分けると「用言、助動詞、助詞、敬語」の4つがあります。古文読解において、現代語に訳す際に品詞分解するのは必須です。英語でいうところのSVOCの確認をして分構造を把握する作業と一緒です。
基本的な古典文法の知識が定着していないと、一文一文を正確に訳すことができません。言い方を変えると、古典文法をマスターできれば、古文は一気に読みやすくなります。英文法に比べると覚えなければならない分量はさほど多くありませんので、高2のうちなど早い段階でマスターしておくとよいでしょう。

古文常識

古文で軽視しがちなのが古文常識の学習です。古文常識は、古文単語と古典文法と並んで3本の柱だと考えた方がよいでしょう。
模試で古文を解いたあとに解説の現代語訳を見たら、自分がイメージしていた内容と全く違った、ということはありませんか?これを「メイクストーリー現象」と呼んでいるのですが、古文常識が頭に入っていないことが主な原因です。
たとえば、本文中に「通ふ」と出てきた場合、その主語が「女」であることは滅多にありません。平安時代の結婚は「通い婚」といって、「男」が女のもとに通って求婚するのが通例です。
このように、古典の世界の人々がどのような暮らしを送っていたのかを知らないと、大量失点につながる恐れがあります。逆に、古文常識を知っているだけで読みやすくなる入試問題は多いのです。

大学受験で点数をとるための古文の勉強法

古典単語・古典文法・古文常識をきちんと学習していくことで、点数アップにつながります。

古文単語の勉強法

古文単語も暗記科目なので、勉強する曜日を決めて、週2~3日やりましょう。現代文の漢字と交互に勉強すると、暗記を毎日の習慣にできます。
古文単語を覚えるときは単語と意味を1対1で覚えるだけではなく、単語帳に書いてある派生した意味の成り立ちまで押さえるようにしましょう。ほとんどの古文単語は複数の意味を持っておるので、様々な状況に対応できます。
また、プラスの意味とマイナスの意味を有する「二方面の単語」は意識して先に押さえた方がよいでしょう。たとえば、「いみじ」は「とても良い」というプラスの意味と、「とても悪い」というマイナスの意味があります。現代語でイメージすると「ヤバい」が近いかもしれません。このように同じ意味をあらわす現代語と併せて覚えるのも効果的です。
二方面の単語は、文脈次第でどちらの意味にもなるので入試に頻出します。

古典文法の勉強法

古典文法の勉強ですが、こちらはできれば高2のうちにマスターしておきたいところです。もしあなたが高3で古典文法に自信がない場合は、学習の優先度を高くし、少なくとも助動詞の一覧表は意味・活用・接続をすべて暗唱できる状態にしておくことが大切です。
文系の生徒の目安として、高2の秋から毎日30分間、古典文法に取り組めるとよいでしょう。この勉強を毎日積み重ねれば、確実に偏差値が10伸びます
大学入試で高得点を取るためには、正確な文法力が求められます。間違えた問題はくり返し復習することで、活用形の判断や助動詞の識別、敬意の方向などの頻出問題について、習熟度を高めましょう。
また、読解をするうえで、主語を判断するのに、格助詞と接続助詞の理解を深めることが必要になるので、余裕がある人は格助詞と接続助詞をすべて暗記して、それぞれの用法を押さえるとよいでしょう。

古文常識の勉強法

古文常識の勉強法ですが、週1回でよいので参考書に目を通すようにしてみましょう。また、参考書は学校や塾の古文の授業に必ず持参して、知らなかった古文常識があれば、そのたびに参考書に印をつけましょう。こちらも早めの学習がアドバンテージになるため、高2から先取り学習しておくことがおすすめです。

私立文系の生徒は、国語にどのくらい勉強時間を使うべき?

高2のうちは英語に勉強が偏りがちですが、国語も毎日勉強することをおすすめします。国語はコツをつかめば一気に成績が伸びる科目ですが、コツがつかめないとなかなか成績が伸びない科目でもあります。そのために日々の鍛錬がとても重要になります。目安として1日1時間は国語に充てたいところです。

とはいっても、他の科目とのバランスも気になるところです。以下はあくまで目安ですが、おすすめの英語:国語:地歴公民の学習比率を紹介します。

高2の勉強時間

英語:国語:地歴公民 = 5:3:2
英語を最重要科目として位置づけながらも、国語も毎日勉強することを忘れない。地歴公民の勉強は助走のイメージで、とにかく量より質を意識しましょう。

高3夏までの勉強時間

英語:国語:地歴公民 = 5:2:3
英語の実践力を鍛えつつ、地歴公民に重きを移行していきましょう。国語はコツコツ取り組むことで、得点を伸ばしましょう。

高3秋以降の勉強時間

英語:国語:地歴公民 = 3:2:5
英語と国語は過去問対策など演習に力点を置き、地歴公民のラストスパートをかけましょう。暗記の要素が大きい科目なので、入試直前期の方が伸びやすいという算段です。

上記を見てわかるとおり、余裕をもって国語の学習に取り組めるのは高2までです。高2のうちに国語の基礎力は身につけましょう。

すぐに大学受験に向けた国語の勉強をスタートさせよう!

国語の点数が取れない人はすぐに本格的な大学受験対策を始めたほうがいいでしょう。なんとなくで点数が取れた小中学生のころと違い、大学入試の国語は難度も高く、難しい問題が多いです。そのため、早めにきちんとした国語の勉強法を身につけることが必要です。

栄光の大学受験対策では最新の受験情報をもとに、あなたやご家族の希望に合った大学選びをサポート。進路指導を行ったうえで目標達成に必要なあなた専用の学習プランを作成し、勉強の進め方、志望校対策まで、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。また栄光では多様な受講スタイルをご用意しているので、自分にあったスタイルで学習できることも特長です。

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