国公立/私立×文系/理系 受験科目の基本パターン

更新日:2024/01/15

2025年度入試では学習指導要領の改訂に伴い、出題教科・科目の変更が予定されています。今回は国公立/私立×文系/理系、それぞれのパターンでの受験科目をまとめましたので、文理選択や志望校選択の参考にしてください。

目次

私立大学の受験科目

私立文系の受験科目基本イメージ

■個別選抜(3教科3科目)

外国語/国語 + 地歴・公民 or 数学ⅠA・ⅡBC

国語

古文、漢文を除外している大学・学部もある

現代文のみ外国語学部、家政系、その他、一部の大学・学部
現代文+古文ほとんどの大学・学部
現代文+古文+漢文文学部と上位校の一部

地歴・公民

日本史/世界史/政治・経済/地理の中から1科目選択。ただし、政治・経済や地理のどちらか、または両方での受験を認めていない大学・学部もある。

数学

大学・学部によって試験範囲が大きく異なる。また、数学での受験を認めていない大学もある。

■学部独自試験

①英語民間試験 ②小論文 ③総合問題 ④学部学科の学びに関連する独自問題
①~④のいずれか、もしくは複数を課す大学もある。

私立理系の受験科目基本イメージ

■個別選抜(3教科3科目)

外国語/数学/理科

数学

学部系統によって出題範囲が大きく異なるので注意が必要。

ⅠA+ⅡBC薬学部、栄養学部、農学部、看護・医療技術学部、
歯学部
ⅠA+ⅡBC+Ⅲ工学部、理工学部、理学部、医学部

理科

物理、化学、生物の中から1~2科目を選択する。また、受験科目が指定されている大学・学部もあるので、注意が必要となる。

薬学部化学
看護・医療技術学部生物
工学部・理工学部物理を指定する大学が多い

■学部独自試験

①英語民間試験 ②小論文 ③総合問題 ④学部学科の学びに関連する独自問題
①~④のいずれか、もしくは複数を課す大学もある。

私立大の基本は3科目型入試方式の複線化が進む

私立大の入試では、1つの大学・学部に複数の受験方式が存在する場合がほとんどです。一見複雑に見えますが、大学独自の試験を課す「個別選抜」と、共通テストを受験する「共通テスト利用型入試」の2つに大別できます。
「個別選抜」では、上の表で示した3教科型が基本ですが、1~2教科だけで受験できる方式や特定の科目の配点を高く設定した方式などがあります。一方、「共通テスト利用型入試」は、共通テストの得点だけで合否を判定するものと、共通テストと個別選抜の結果を総合して判定する方式とがあります。受験科目数は、1科目のみで受験できる大学から、国立難関大との併願がしやすい7科目利用する大学まで、その方式は多種多様です。また、共通テスト前に出願締め切り日が設定されている場合もあるので、注意が必要です。

私立大では、学内併願ができるように選抜日を複数設ける大学が増えてきています。個別選抜後に、再度チャレンジできる「後期日程」や「3月入試」と呼ばれる方式のほか、個別選抜とは別に全学部全学科が同日一斉に試験を行う「全学部日程」、大学の所在地以外の地方でも受験できる「地方試験」、学部・学科ごとに複数日設定された試験日を自由に選択して受験できる「試験日自由選択制度」など、受験生にとっては負担が減り、受験機会が増える傾向にあります。

学部学科ごとに個別の対応が必要

例年、大学入試の選抜要項(日程・定員・出題科目・時間・配点)の発表は7月に行われます。文部科学省が進める大学入試改革の方針を受けて、私立大では自校の特色や教育理念に沿って、独自の入試を実施する大学が増えていますので、志望校を選定して、学部学科ごとへの個別対応が必要になります。

また、2025年度入試からは共通テストに新たな教科として「情報」が追加されます。現在、23年3月段階にて90%以上の国立大学が利用を検討しています。私立大学は15%の大学が新課程入試の情報を公表しており、大半が未公表であります。今後大学から発表される内容に注意が必要になります。

国公立大の受験科目

国公立文系の受験科目基本イメージ

■共通テスト(6教科8科目)

外国語/数学ⅠA/数学ⅡBC/国語/地歴/地歴公民/理科/情報

地歴公民

歴史総合・日本史探究/歴史総合・世界史探究/地理総合・地理探究/公共・倫理/公共・政経/地理総合・歴史総合・公共の中から地歴を含む2科目を選択

理科

物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎の中から2科目選択、または物理/化学/生物/地学から1科目選択

外国語

基本は英語。リスニング試験あり

■二次試験

外国語/数学ⅠA・ⅡBC/国語/地歴
上記から2~3教科選択

  • 主流は2~3教科型だが、東京大、京都大、一橋大、名古屋大などの難関大では4教科を課すなど、科目数、内容は大学・学部によって異なる。
  • 後期日程では教科数を1~3教科に減らすケースや、小論文や面接、実技を課す大学もある。また、二次試験を行わず、共通テストの得点だけで合否を決定する大学もある。

国公立理系の受験科目基本イメージ

■共通テスト(6教科8科目)

外国語/数学ⅠA/数学ⅡBC/国語/地歴公民/理科/理科/情報

地歴公民

日本史/世界史/地理/現代社会/倫理/政治・経済 /倫理・政経の中から1科目を選択

理科

物理/化学/生物/地学の中から2科目を選択

外国語

基本は英語。リスニング試験あり

■二次試験

外国語/数学ⅠA・ⅡBC・Ⅲ/国語/地歴
上記から2~3教科選択

  • 主流は2~3教科型だが、東京大、京都大、名古屋大などの難関大では4教科を課すなど、科目数、内容は大学・学部によって異なる。
  • 後期日程では教科数を1~3教科に減らすケースや、小論文や面接、実技を課す大学もある。また、二次試験を行わず、共通テストの得点だけで合否を決定する大学もある。
  • 英語4技能試験を利用する大学と利用方法(一部抜粋)
    「東京海洋大」…全学部で出願資格として利用。
    「茨城大」…工学部の個別試験でみなし得点として利用可。個別試験と比較し、高得点の成績を採用。
    「千葉大」…従来どおり国際教養・文・法政経・教育・理・工・園芸・薬・看護学部で利用可。利用パターンは3通りあり、学部ごとに異なる。

国公立大の基本は6教科8科目型

国公立大の入試は、共通テストの結果と、各大学が独自に用意した二次試験の合計点で合否が判定される場合がほとんどです。その中でどの科目を選択するかは大学側が指定しますが、文系・理系を問わず6教科8科目以上を課す大学が大半です。また、英語4技能試験のスコアは、一部の大学・学部で出願資格や加点、得点換算といった方法で活用されています。スコアによっては共通テストの「英語」を満点とみなす大学もあるので、早くから準備を進めておくと入試に有利です。

国立大は前期・後期の2回、公立大は前期・中期・後期の組み合わせで最大3回のチャンスがありますが、国立大では難関大を中心に後期を縮小または廃止し、前期に一本化する動きが加速していますので、あくまでも第一志望校は、前期で受験するのがセオリーです。

公立大入試の共通テストについては国立大学と異なり「情報」が必須ではない大学・学部学科もあります。大学によって異なりますので、発表されている情報を入手して確認しておきましょう。

二次試験では、2~3教科の独自問題を課す大学が主流です。ただし、一部の難関大では4教科を課すなど、科目数、内容は大学・学部によって異なります。また、後期では教科数を1~3教科に減らすケースや、小論文や面接、実技を課す大学、二次試験を行わず、共通テストの得点だけで合否を決定する大学もあります。

共通テストでのみ使用する科目は負担が少ないものを選択する

国公立大・文系の場合、共通テストのみ使用する科目は、理科と公民科目(現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政経)です。そのため、時間をかけずに高得点が狙える科目を選択した方が有利になります。理科では①地学基礎→②生物基礎の順で、公民教科では、①倫理→②現代社会→③政治・経済→④倫理・政経の順で負担が少ないと言われています。文系志願者は、理科で化学や物理の選択は避けた方が無難でしょう。
一方、理系では、共通テストでのみ使用する科目は、国語と地歴・公民です。文系同様、社会に関しては比較的学習時間が少なくてすむ公民から選択した方がよいです。理系志願者は、日本史や世界史の選択は避けた方が無難でしょう。ただし、大学・学部によって公民の選択に関して細かな制限を設ける可能性があるので、志望校のホームページなどでの確認が必要です。

二次試験の出願先は2校用意しておく

二次試験は共通テスト後に行う自己採点の結果によって出願先を決めることになります。そのため、共通テストで思い通り得点できた場合と、そうでなかった場合の2校用意しておく必要があります。前者は、首都圏にある大学で、共通テストの得点の比率が高い大学、後者は、地方にある大学で、1~2ランク低い大学か、二次試験の比率が高い大学が望ましいと言えるでしょう。首都圏にある国公立大をめざす場合、共通テストで高い得点率が必要なため、それ未満であれば地方の国公立大に変更しなければなりません。しかし、地方の国公立大といっても、共通テストの得点率低い大学はありません。したがって、6教科8科目において得意科目があり、さらに不得意科目がないことが国公立大をめざすうえでの前提条件となります。また、首都圏だけでなく、地方大学も視野に入れておく必要があることを覚えておきましょう。

今後随時発表される共通テストの情報に留意しつつ、入試に関する情報を正確かつ早急に入手すること、さらには塾の先生にアドバイスを仰ぎ、確実に受験対策を進めていくことが大切です。

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