親はこれだけ知っておけばOK!10分で分かる大学受験の仕組みと親の役割

更新日:2024/01/15

高校生の子どもを持つ保護者の方から「大学受験の仕組みが複雑で、よく分からない」 「子どもがのんびりしているので不安」 「子どもの大学受験で親は何をすればよいの?」といった声をよく聞きます。
高校生ともなるとある程度は大人ですので、大学受験のことは子ども本人に完全に任せたり、または学校や塾の先生に任せたりもできますが、親もある程度の知識を持っていれば、子どもの相談に乗ってアドバイスしたり、親子で進路について話し合ったりできます。
ここでは、複雑な大学入試を分かりやすく解説します。また、親の役割や気になる疑問にもお応えします。ぜひ、親子で大学受験や進路について考えるきっかけにしてください。

目次

親世代はこれを知っておけばOK!大学受験のキーワード

まずはキーワードとして①選抜の種類②共通テスト③英語4技能試験④個別試験の4つを押さえましょう。大学受験の概要がつかめます。

① 選抜の種類

「選抜」は聞き慣れない表現かもしれませんが、「入試」と呼んでいた試験が「選抜」と名称を変えました。よく知られていた「AO入試」は、現在「総合型選抜と呼ばれています。同様に「推薦入試」は「学校推薦型選抜」に、「一般入試」は「一般選抜」に変更されています。合否を決定する過程については後述しますので、ここでは以下のポイントを押さえてください。

ポイント

  • 大学入試の選抜方法は大きく「学校推薦型選抜・総合型選抜」と「一般選抜」2つに分かれる
  • 上記2つの選抜は、国公立大学でも私立大学でも行われている

② 共通テスト

「大学入学共通テスト」の略称が「共通テスト」です。
2020年度入試までは「大学入試センター試験」として実施されていました。実施時期は1月中旬から下旬の土日2日間。全国一斉に行われる日本最大規模の試験で、毎年およそ50万人が受験します。国公立大志望者だけでなく、私立大志望者にも関係する重要な試験です。

教科としては、国語・社会(地理歴史・公民)・数学・理科・外国語の5教科(地理歴史と公民を1教科ずつに数える場合は6教科)で構成されています。各教科の中にそれぞれ「日本史」「世界史」などの科目があります、どの科目を受験するかは志望する大学・学部によって異なります
ちなみに、2025年度(2022年4月に高1になる世代)の共通テストからは教科・科目・試験時間が変更されます。この変更は2022年度から実施される新学習指導要領に準じるもので、2021年度段階で既に高校生になっている世代は変更の影響を受けることは原則としてありません。

ポイント

  • 毎年1月に実施される共通テストは国公立大志望者だけでなく、私立大志望者も受験する
  • 受験に必要な教科・科目は大学ごとに異なる
  • 2025年度からは教科・科目・試験時間が変更になる

③ 英語4技能試験

英語4技能とは、英語を「読む」「聞く」「話す」「書く」力のことです。グローバル化が加速する現代日本においては、「話す」「書く」といった英語で情報を発信する力が特に重要視されるようになっています。しかし、従来の大学入試では「読む」「聞く」はともかく、「書く」力を十分に問うことができませんでした。「話す」に至っては、試験を実施する手段そのものがなかったのです。
実用英語技能検定(英検®)や、TEAP、TOEIC®といった英語民間試験は公的な資格としての一面も持っており、受験生の英語力を4技能全般に渡って評価したいという大学側の要望を完璧に満たす試験といえるのです。したがって、共通テストへの導入は延期が決定したものの、各大学における英語民間試験の活用は、学校推薦型・総合型選抜だけでなく一般選抜でもますます盛んになっています。
選抜における活用方法は「出願資格」「得点換算」「加点」「判定優遇・合否参考」など大学によって異なります。また、英語民間試験には先に挙げた実用英語技能検定(英検®)などの他にも多くの種類がありますが、その中から各大学が採用する試験を決めています。希望する大学・学部の募集要項などは詳しく見ておくべきでしょう。

ポイント

  • 英語4技能を測定する手段として英語民間試験は最適である
  • 英語民間試験を入試に活用する大学・学部は増加しているが、どの民間試験を対象にするか・どのように活用するかは募集要項で確かめなければならない

④ 個別試験

「個別試験」とは、各大学(あるいは各学部)が独自に作成した「科目試験」のことです。先に述べた「共通テスト」が全受験生に「同じ問題」を出すのに対し、「個別試験」の出題は大学・学部ごとの特徴がはっきりと出ます。「東大の英語は必ず長文内容の要約が出題される」などがわかりやすい例といえるでしょう。
単純にいえば、「個別試験」とは、その大学・学部からの「うちはこういう生徒に来てほしい」「うちに入りたいなら、このレベルの課題は最低限クリアしてもらいたい」というメッセージそのものです。問題の難易度も大学・学部によって大きく異なるため、過去問などを使用した専用の演習が必要になります。

ポイント

  • 個別試験は各大学・学部が作成するため、特徴(傾向)が出やすい
  • 過去問演習などで傾向に慣れていく必要がある

親世代とは異なる?大学入試の基本パターン

時代を経て変わったのは名称だけでなく、試験内容なども変更されています。各選抜の内容を詳しく見ていきましょう。

学校推薦型選抜・総合型選抜

すでに触れたように、推薦入試、AO入試と呼ばれていた入試区分は、2021年度から学校推薦型選抜、総合型選抜と変わりました。また、名称だけでなく、選抜方法や実施時期も変更され、小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に関するテスト、資格・検定試験の成績など、さまざまな方法で、多面的に受験生を評価することになりました。私立大学では、学校推薦型選抜・総合型選抜からの入学者が定員の50%を超えていることにも注目しましょう。

国公立大学入試の基本パターン

国公立大の入試は、共通テストと各大学が独自に用意する個別試験の合計点で合否が判定されるケースがほとんどです。共通テストでどの科目を選択するかは大学側が指定しますが、多くの場合、5教科7科目以上が課されます。
国立大の個別試験は前期・後期の2回、公立大は前期・中期・後期の組み合わせで最大3回のチャンスがありますが、国立大では難関大を中心に後期を縮小または廃止する動きが加速しています。なお、国公立大の前期で合格した場合、中期・後期の受験はできなくなります。あくまでも第一志望校は前期で受験するのがセオリーです。
個別試験では、2~3教科の独自問題を課す大学が主流ですが、一部の難関大学では4教科を課すなど、大学・学部によって異なります。

私立大学入試の基本パターン

私立大の入試は、試験日が重ならない限り何校でも受験することができます。
代表的なモデルが上の4つです。9割近くの大学で共通テストを利用した入試が行われています。

私立大の個別試験は、文系・理系ともに3教科3科目が一般的です。ただし、入試が多様化してきていて、基本形とされていた3教科3科目が崩れてきています。大学や入試方式により受験に必要な試験科目が異なりますので、しっかり情報を集めることが重要です。

大学受験の知識がないとお子さまがイライラすることも

大学入試の全体像はつかめたでしょうか?しっかり理解しなければならないのは受験する本人ですが、保護者の方の知識がアップデートされていないと、会話がかみ合わずお子さまがイライラしてしまうこともあるようです。受験前の大事な時期ですので、保護者の方も基本的な内容を把握しておきましょう。
一方で、これらの基本パターンから外れる大学・学部があることも事実です。また、毎年、入試の変更点は各大学からいくつも発表されます。志望校の募集要項をしっかり見ることと、最新の情報をキャッチすることが重要です。
栄光では、生徒本人との面談や保護者面談を定期的に実施しています。最新の入試情報や注意点をしっかりとお話し、また生徒の強みを生かせる大学・学部をご提案するなど、大学受験のプロだからこそできる質の高い面談を行っています。大学入試でご心配なことがある方は、ぜひ気軽にご相談ください。

大学受験の親の役割とは?

中学受験や高校受験とは違い、大学受験はお子さまが主体となって行う受験です。学部や学科選択など、将来の選択にも近くなり悩むお子さまも多いです。そんな中、保護者の方はどのように接すればよいのでしょうか。

子は親を見て育つ

栄光では保護者の方から高校生特有の悩みを多々お聞きします。特に高校生になった途端、部屋にこもることが多くなり、親子の会話が減ったという話はあるある。特に男の子を持つ保護者の方からは、何を話していいのか分からないというご相談を受けることもあります。
そんな保護者の方にご提案したいのは、「親も共に学ぶ」ことです。学ぶといっても何も机に向かう必要はありません。ニュース番組で海外の情報が取り上げられていれば地図帳で場所を確認したり、インターネットで、その背景を調べてみたりする。また、大河ドラマの題材になっている歴史上の人物に関する書籍を読むといったことで十分です。
このように親が学ぶ姿勢を見せることで、「勉強しなさい」という言葉に初めて説得力が生まれるのです。さらに、リアルな現代社会がテーマとなった映画や本などを話題にすることで、親子の会話を引き出すことにつながります。
日頃から会話がなければ、大学受験や進路の相談はしにくいものです。キャリアプランを親子で考える上でも、気軽に話しかけやすい人間関係をあらかじめ築いておくことが大切です。

親が気になる大学受験のお金の話

大学進学に関して気になるお金の話。近年では奨学金の種類も多くなっていますが、入学金や学費は一括払いも多いので、おおよその費用を把握しておきましょう。
また、受験の際にかかる受験料も忘れてはいけません。

Q1.受験料はどのくらい?

私立大入試では1回35,000円程度
共通テストの受験料は3教科以上が18,000円、私立大は1回35,000円程度が多く、医・歯学部だと40,000円~60,000円程度かかります。
また、私立大の共通テスト利用入試は1回15,000円程度です。
私立大の一般選抜では10校程度受験するのが一般的です。受験校が自宅から遠い場合は交通費や宿泊費も必要となりますので、受験にかかる費用も事前に想定しておく必要があります。
国公立大の個別試験の受験料は1校につき17,000円程度です。前期と後期を受ける場合は、前期出願と同時に後期も出願しますので、合計して34,000円は必要になります。前期で合格した場合、後期の受験はなくなりますが、受験料の払い戻しはありません。

Q2.大学の学費はどのくらい?

私立大は初年度に約134万円(平均)必要
国立大の標準額は入学金28.2万円、授業料53.6万円の合計81.8万円です。
私立大は全国平均で、入学金24.8万円、授業料91.2万円、施設設備費18.8万円の合計134.0万円です。学部別の平均でみると、文系117.2万円、理系154.9万円、医歯系480.3万円となっています。

保護者の方のお悩みも栄光にお任せください!

大学受験は子ども本人だけでなく、親にとっても大きな事柄です。進路や志望校について、まずは親子で話し合うことが必要ですが、分からないことや不安や心配事が少しでもある場合は、プロに相談するのがおすすめです

栄光の大学受験対策では最新の受験情報をもとに、あなたやご家族の希望に合った大学選びをサポート。進路指導を行ったうえで目標達成に必要なあなた専用の学習プランを作成し、勉強の進め方、志望校対策まで、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。また栄光では多様な受講スタイルをご用意しているので、自分にあったスタイルで学習できることも特長です。

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