埼玉県の中学受験について|近年の受験動向と受験のポイント

更新日:2025/07/24

私立の中学入試は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県のエリアごとで入試日程が異なります。お子さまの志望校の受験日程を確認し、適切な準備を進めていきましょう。
※2026年1・2月の入試を「2026年度」、2025年1・2月の入試を「2025年度」と表記しています。

目次

埼玉県の中学入試は1月からスタート

埼玉県内の私立中は、1月10日から入試が始まります。例年、埼玉入試は東京を中心に近隣からの受験生が多いですが、2025年度は大幅に増加しました。東京在住の受験生は埼玉の中学校を練習として1校受験するという形が多かったですが、近年はチャレンジ校だけでなく安全校も考えて複数校受験する生徒が増えてきています。

埼玉エリアの入試日程を知ろう

埼玉エリアの各学校の入試日は、1月10日から1週間程度をメインとして設定されていますが、一部の学校では2月まで複数回入試を導入しています。2月1日開始の東京都の学校を併願すると、1か月近くにわたる長期戦です。そのため、第一志望の入試でお子さまのモチベーションをベストな状態にもっていけるように、併願校の受験日程を組む必要があります。

近年の埼玉県の中学受験の動向

2025年度の埼玉県中学受験は、受験者が前年比120%と大幅な増加となり、倍率も1.97倍と前年より0.29ポイント上昇して厳しい入試となりました。例年、埼玉県の入試は東京や周辺の他県からの受験生が多く、その分合格者数もかなり多めに出す傾向にあります。そのため、受験者数が多くなっても倍率は1.6~1.7倍程度におさまっていましたが、本年度は想定以上の上昇となりました。

この増加の大きな要因は、開智学園の合同入試です。一度の受験で開智中・開智所沢中・開智未来中・開智望中などの複数校で同時合格が得られるシステムが多くの受験生に利用されました。特に開校2年目の開智所沢中の人気が高く、のべ出願者数16,574名で栄東中を抜いて全国1位となりました。2026年度も開智学園の合同入試は継続予定です。本年以上の受験生増加は現時点では予想されていませんが、動向には注意が必要です。

埼玉の女子校は浦和明の星女子中、淑徳与野中、大妻嵐山中の3校があります。2025年度は、去年新設された淑徳与野中の医進コースが大変人気で、本年は1月10日の午後に試験日を変更した結果、さらに多くの受験生が集まって厳しい入試となりました。医進コースではない第1回入試も前年を上回る受験者数となっており、2026年度入試もこの人気は継続すると思われます。

男子校は城西川越中、城北埼玉中、立教新座中の3校があり、最も人数を集めるのが立教新座中です。同校は8割以上が立教大学に進学するので毎年近隣都県からの受験者も多く、本年も1,631名と前年並みの受験者数でした。ただし、1回目の補欠繰り上げ数が102名と例年より多く、これは東京の学校に手続きした受験生が多かったためと考えられます。

共学校の栄東は、コロナ禍に設定したA日程分散入試を廃止し、1月10日A日程東大、1月11日A日程難関大として独立した入試に変更しました。受験者が増加したのは11日のみとなり、難度の高いA日程東大を避ける堅実志向が見られました。ただ、A日程東大は受験者減少にも関わらず、合格者の平均偏差値はハイレベルを維持しています。

その他の共学では、青山学院大学系属浦和ルーテル学院中が定員の大幅削減により高倍率の厳しい入試となり、大宮開成中は開智中・開智所沢中や栄東中の影響を受けたために受験生が減少しました。2026年度は、浦和学院が中学募集を開始します。入試動向をよくチェックするようにしましょう。

埼玉の公立中高一貫校は県立が1校、さいたま市立が2校、川口市立が1校あります。2025年度の受検者数は2,960名⇒1,823名と減少しました。倍率は軒並み4倍以上ですが、大宮国際中のみ3.9倍となりました。合格の難しさや入念な準備の必要性が認識され、気軽に受検をする人が減っています。また、近年グローバル教育を求めるご家庭が増加しており、大宮国際中のグローバル教育は学校選択における重要な要素となっています。

公立中高一貫校は、記述問題中心の適性検査への対応が合否を分けるため、私立中との併願が難しいということが広く認識されつつあります。それでも、募集定員の少なさなどから、依然として競争の激しい状況は続いています。

※スケジュールは2025年春のものです。

埼玉県の中学受験のポイント

埼玉の中学受験は、大きく2つの特徴があります。

①東京・神奈川の学校志望の受験生にとっての実戦的な練習機会

12月中旬 に外部模試が終了してから2月1日の本番まで約1ヶ月半の期間があります。1月入試を受験することで、2月の本番にむけた入試体験ができます。栄東中や開智中の入試では点数が開示されるため、2月の本番に向けた実力確認の機会としても活用できます。一方で、地元の受験生の合格も簡単とはいえません。しかし、各校とも複数回の入試があり、後半の入試回では他のエリアからの受験生が減ることもあるので、合格の確率は高まります。また、埼玉エリアの学校を第一志望としている人は、いきなり第一志望の受験からスタートすることも少なくないため、2月1日以降の東京都内の入試で合格できるような併願プランも検討してみましょう。

②県外受験生の進学先として選択

アクセスのよさと充実した教育環境から、県外受験生の進学先として選択されています。栄東中、 開智所沢中、立教新座中、浦和明の星女子中、 淑徳与野中など、教育環境が魅力的で県外からでも通学しやすい学校が多くあります。

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新しい動きをキャッチしよう

受験を成功に導くには、学校選びの軸をしっかり決めること、情報を集めることが必要です。新設校や新コースの設置、入試日程・回数・科目の増減などは、どのエリアでも毎年必ずあり、それにより数年間にわたって受験倍率に影響が出ることもあります。受験を視野に入れているエリアや学校での大きな変更は、次年度以降の受験にも影響するかもしれませんので、受験学年以外の方もチェックするようにしてください。

また近年、新しい時代を意識した学校が増え、「グローバル人材」の育成や「学力の3要素」(①知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)の養成に力を入れた新しいタイプのコースが続々登場し、注目を集めています。特にさいたま市は、小学校から継続するカリキュラム「グローバルスタディ」を実施しており、英語学習への意識が高い地域です。市立大宮国際中は海外大学への進学を視野に入れた能力開発型のプログラムを導入しています。市立浦和中では適性検査の問題文に英語を導入し、英語によるスピーチを実施しました。入念な対策は必要ありませんが、この学校を志望する受検生は「英語を使いこなしたい」「国際交流をしたい」という明確な目標をもって受検勉強に取り組んでいます。保護者の皆さまは学校説明会等で情報を集め、お子さまのモチベーションアップのためにサポートをしてあげてください。

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栄光ゼミナールは、長年中学入試にかかわっているため、埼玉エリアの中学校はもちろん、近くの都県の受験情報も豊富です。授業は少人数制のグループ指導。生徒1人ひとりと会話し、性格まで把握して授業を行っています。生徒のことも入試のことも知っているから、お子さまに合った学校選びのお手伝いができます。学習での悩み、併願入試の日程決めなど、なんでもご相談ください。
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栄光の中学受験対策では最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、勉強の進め方、志望校対策まで、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生の隣でわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。お子さまに合った指導形態で合格に向かって学習を進めることができます。

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