神奈川県の中学受験について|近年の受験動向と受験のポイント

私立の中学入試は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県のエリアごとで入試日程が異なります。お子さまの志望校の受験日程を確認し、適切な準備を進めていきましょう。
※2026年1・2月の入試を「2026年度」、2025年1・2月の入試を「2025年度」と表記しています。
目次
神奈川エリアの入試日程を知ろう

神奈川エリアの中学入試は、2月1日~3日をメインに実施されています。東京エリアとほぼ同じです。しかし、4日以降に入試回を設定している学校も少なくありません。そのため併願校の決め方には注意が必要です。第一志望校の入試が2月1日~3日であれば、1月中に入試が行われる千葉や埼玉の学校を受験するのが一般的な受験のパターンです。1校以上合格してから2月の入試に臨めると、お子さまも精神的に落ち着いて実力を発揮しやすくなります。事前に複数の併願パターンをお子さまと話し合い、志望順位に応じて適切な対策を行うとよいでしょう。
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近年の神奈川県の中学受験の動向
2025年度の入試では、全体ののべ受験者数は減少し、倍率も2.4倍と昨年より0.1ポイント低下しました。神奈川県の小6児童数や首都圏の受験者数がほぼ前年並みという中で受験者数が減少していることから、県内ではなく都内の学校を受験したと考えられます。また、倍率の低下は、上位校にチャレンジするよりも、堅実志向が強まっている傾向を示しています。
堅実志向が強まる中、男子校では依然として聖光学院中が人気を維持しています。これは、大学進学実績の高さに加え、施設や学校の雰囲気なども総合的に評価されているためと考えられます。浅野中が募集人数を減らし、クラス数を削減した一方で、慶應普通部は受験者の大幅増を記録しています。ホームページの更新頻度を上げ、合格発表日を早めるなど、受験生への配慮が功を奏しています。その他、逗子開成中も受験者が増加しました。理系に強い学校として評価されており、算数入試も実施するなど、入試形態の多様化も図っています。男子は一部の難関校を除くと動向は比較的安定しており、地元志向が強く維持されている傾向にあります。
女子校は全般的に大幅な受験者の減少が見られました。洗足学園中、横浜雙葉中、横浜共立学園中、フェリス女学院中など、人気の難関校でも軒並み受験者が減少し、共学校や東京の学校への流出が起きています。そのような中、神奈川学園中は受験生が増加しました。特に2月1日の午後入試は前年より121名増加しています。神奈川は午後に入試を設定している人気校が多いため、午後入試の活用や、女子校・共学校をバランスよく併願することをお勧めします。
女子の志願者が増加している共学校としては、神奈川大学付属中、中央大学附属横浜中、日本大学中、法政大学第二中が挙げられます。これらの学校は、男子は前年並みという結果でした。県内の大学附属校は、全体的に志願者数増加傾向にあります。この背景には、大学進学を見据えた堅実な進路選択志向の高まりがあり、 特に理系の大学を持つ附属校への関心が強まっています。各校は大学進学実績の向上や施設設備の充実、情報発信の強化、理系分野の強化や特色ある教育プログラムの展開など、独自性を打ち出す取り組みを進めているため、 附属校人気は今後も継続すると予測されています。
神奈川県には県立が2校、横浜市立が2校、川崎市立が1校の計5校の公立中高一貫校があります。横浜市立南高校附属中と川崎市立川崎高校附属中では、前年より受検者数が増加しました。市立南高附属中は高校での募集停止が決定しており、確実な高校進学を望むニーズの高まりが、制度変更により中学入試での注目度を高める結果となりました。
一方、その他の公立中高一貫校では受検者数が減少しました。これは神奈川県全体で見られる受検生減少の流れに沿った動きといえます。志願倍率は低下傾向にあり、以前ほどの高倍率ではなくなってきました。ただし、この倍率の変化は必ずしも学校の魅力や教育内容の低下を意味するものではなく、より適正な水準に近づいているという見方もできます。

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神奈川県の中学受験のポイント
2025年度の神奈川県における受験動向は、特に東京都への流出が顕著な特徴として挙げられます。交通アクセスの便がよい栄東中のような例を除き、埼玉県や千葉県への受験は地理的な制約もあり、比較的少数にとどまっています。
県外受験に関して特徴的なのは、出張入試の活用です。地方の学校が首都圏で実施する出張入試は、神奈川県の受験生にとって重要な受験機会となっています。集まる受験生数は会場によって大きく異なりますが、特に長崎日大中や宮崎日大中のように、受験しやすい場所で実施する学校の方が、より多くの受験生を集める傾向にあります。
男女で比較すると、県外受験に関して明確な違いが見られています。女子は比較的広域に受験する傾向があり、都内の学校を含めて幅広く検討する傾向が強くなっています。これに対して男子は地元志向が強く、県外受験は限定的です。この傾向は共学校、男子校を問わず見られ、 特に男子の場合は通学時間を重視する傾向が強くなっています。
また、近年では新設の入試方法が増えてきています。得意教科で挑戦できたり、併願の幅が広がったりというメリットもありますが、何が起こるかわからない面もあります。受験日程全体の中で合格できるよう、併願の作戦を慎重に立てていきましょう。
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新しい動きをキャッチしよう
受験を成功に導くには、学校選びの軸をしっかり決めるためにも、情報を集めることが必要です。新設校や新コースの設置、入試日程・回数・科目の増減などは、どのエリアでも毎年必ずあり、それにより数年間にわたって受験倍率に影響が出ることもあります。受験を視野に入れているエリアや学校での大きな変更は、次年度以降の受験にも影響するかもしれません。受験学年以外の方もチェックするようにしてください。
また近年、新しい時代を意識した学校が増え、「グローバル人材」の育成や「学力の3要素」(①知識・技能、②思考力・判断力・表現力、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)の養成に力を入れた新しいタイプのコースが続々登場し、注目を集めています。また、「高大連携」によりハイレベルな教育を行う学校も増えています。新しい動きには、常にアンテナを張っておきましょう。
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