神奈川県の公立高校入試の仕組みを解説!近年の受験動向と受験のポイントは?

更新日:2024/11/05

神奈川県立高校の入試のポイントは、入学試験(学力検査)は1回のみだけど、合否判定は第1次選考と第2次選考の2回に分けて行われることだよ。

第1次選考と第2次選考では何が違うのですか。

合否判定に使う資料内容が違うよ。
第1次選考では、内申書(調査書)、学力検査、特色検査(実施された場合)を使うけれど、第2次選考では3年次の9教科の観点別評価「主体的に学習に取り組む態度」(3段階)の合計点が使われるんだよ。

内申点(調査書点)が同じでも観点別評価の違いがあると差が付いてしまうということですね。

その可能性はあるね。第2次選考は募集人数の10%だけど、仕組みとしては理解しておく必要があるよ。

10%なんですね..。内申点の内訳もよく見ておかないとですね。

それに、神奈川県立高校入試の学力検査は難しいことでも有名なんだ。

理科・社会で平均点が30点台だったこともあったって聞いたことがあります...

基礎を1つひとつ丁寧に身につけることが学力検査の対策にもなるから、日頃からきちんと勉強しておこうね。

毎日の積み重ねが、内申点(調査書点)の対策にも、学力検査の対策にもなるんですね。頑張ります!

神奈川県の選考方法や難度の高い学力検査について詳しく知って、万全な対策をしていこう!

目次

神奈川県立高校の受験の仕組み

神奈川県の県立高校入試は、2月中旬に行われる1回のみです。ただし合否判定は第1次選考と少し基準を変えた第2次選考のそれぞれで行います。当日検査では学力検査を行い、さらに特色検査を実施する学校もあります。内申書(調査書)には中2と中3の成績が記載され、中3の評定は基本的に2倍で計算されるので、内申点を意識した学習も必要です。内申書(調査書)、学力検査の比率は学校ごとに定められるため、志望校の比率は要チェックです。

入試日程

令和7年度入学者選抜の共通検査(学力検査等)は令和7年2月14日(金)に実施され、特色検査や面接は2月14日(金)、17日(月)、18日(火)に行われます。

参照:令和7年度神奈川県公立高等学校の入学者の募集及び選抜の主な日程等について

神奈川県の市立高校のおける学区について

県立高校には学区はありません。神奈川県に住んでいる生徒ならばどこの学校でも受験できます。ただし、市立高校には市外からの入学者数の上限を決めている学校があるので確認しておきましょう。

市立高校の市外からの入学者数の上限

横浜市立高校

  • 横浜サイエンスフロンティア、横浜商業、戸塚(音楽コース)⇒上限なし
  • 東、桜丘、戸塚(一般コース)、みなと総合⇒定員の8%まで
  • 南、金沢⇒定員の30%まで

川崎市立高校

  • 橘(普通)、高津、幸⇒定員の8%まで
  • 川崎(生活科学・福祉)、川崎総合科学、橘(スポーツ・国際)⇒上限なし

横須賀市立高校

  • 横須賀総合⇒上限なし

神奈川県立高校入試の選考方法

学力検査、特色検査の得点と内申点(調査書点)を、学校ごとの決められた 配点比率によって計算した総合成績で合格が決まります。

学力検査

実施教科:英語・国語・数学・理科・社会

全校、同じ内容の共通問題を使用しています。思考力・判断力・表現力を見る難しい内容です。2017年度から選択問題でマークシート方式が導入され、英語・国語の一部の問題を除き、選択式の出題となっています。

※原則5教科だが、特色検査を行う学校では3~4教科の場合もある。
※各100点満点だが、2教科まで各2倍以内の範囲で傾斜配点をつける学校もある。

特色検査

学校によって自己表現検査、面接、または実技検査が行われます。全日制普通科では約22.3%の高校が自己表現検査を実施していて、内容は各校が決めています。たとえば、与えられたテーマでのスピーチ、グループ討論、中学校までの学習を総合的に活用する教科横断的な記述問題などです。各校の特色に応じた適性を見るために実施されるので、受験校についての理解も深めておきましょう。また、2024年度からは全校実施の面接がなくなり、高校によっては特色検査として面接が行われる場合があります
なお、実技検査は主に特色のある学科が行い、たとえば美術系学科ではデッサン、英語系学科では英問英答、音楽系では独唱や演奏などがあります。

神奈川県の高校受験は学力検査の難度が高め

学力検査の入試問題は共通問題ゆえに、難度がやや高くなっています。特に、思考力、判断力、表現力を求められる問題が多いことから、日頃からこれらの力を磨いていく必要があります。神奈川県の公立高校入試では全体的に学力検査を重視する傾向があるので、注意が必要です。
栄光ゼミナールでは、これらの力を身につけられるよう、少人数グループ指導・個別指導共に対話型授業をしています。教師の問いかけに答えることで、自分の考えをまとめ、表現する練習をします。また、神奈川の特徴でもある特色検査の対策ゼミも開講しているので、万全の対策で本番に臨めます。

神奈川県立高校入試の選考ルール

1回の当日検査の結果をもとに2段階の選考を行います。第1次選考と第2次選考で選考方法が異なりますので、しっかり確認しておきましょう。

第1次選考で募集人員の90%の合格が決まり、第2次選考で残りの10%の合格が決まります。第1次選考、第2次選考ともに内申書(調査書)、学力検査、特色検査(実施した場合)をもとに合否を判定します。どちらの選考でも各資料の比率は学校ごとに決められるので、志望校の設定をしっかりと確認して対策しましょう。また、内申書(調査書)で3教科まで、学力検査で2教科まで、それぞれ2倍以内の範囲で傾斜配点をして重点化する学校もあるので、細かく情報を集めておく必要があります。

1次選考と2次選考の選考ルール図

第1次選考と第2次選考の特徴や違いを見てみよう!

第1次選考

まず、この第1次選考で募集人員の90%までが選考されます。合否判定資料は内申書(調査書)、学力検査、特色検査(実施した場合)です。内申書(調査書):学力検査の比率は、それぞれ2以上で合計10になるよう学校ごとに配分されます。特色検査を実施した場合は、1~5の範囲で加えることになります。

調査書(A(2以上))+学力検査(B(2以上))+特色検査(1~5)→A+B=10

第2次選考

第1次選考で合格者が決まったあと、募集人員の残りの10%を選考します。合否判定資料は内申書(調査書)、学力検査、特色検査(実施した場合)です。ただし、2次選考の調査書は3年次の9教科の観点別評価「主体的に学習に取り組む態度」(3段階)の合計点が使われます。内申書(調査書)、学力検査の比率が合計10になるよう、それぞれ2以上で学校ごとに決められます。特色検査は1次と同じように1~5の範囲で加えます。もちろん各校が1次選考と2次選考で別な比率を採用することは可能です。

今の自分の実力がどのくらいなのか確認してみよう!

1・2年生のみなさんは早いうちに自分の実力を確認することで、行きたい高校へ行くにはどのくらいの内申点(調査点)が必要なのか、当日はどのくらいの点数をとらなければいけないのかが見えてきます。

① 内申点(調査書点)を出そう!

中2と中3の9教科の5段階評定を利用し、中3の評定は2倍で計算するのが基本です。
なお、一部の学校では指定の教科のみ、所定の倍率で計算する重点化を行います。

<例>
市立横浜サイエンスフロンティア:2次で英数理の評定を2倍
市立橘(国際科):2次で英語の評定を2倍

まずは"評定の合計点"を出しましょう。

● 評定(例)

国語数学外国語(英語)社会理科音楽美術保健体育技術/家庭学年合計
中244344243331
中355445444439

中3の評定は2倍にするので、
31(中2)+39(中3)×2=109点
という計算になります。

なので、内申点(調査書点)は109点ということになりますね。

② 総合得点を出そう!

①内申書(調査書)(135点満点)、②学力検査(500点満点)、③特色検査(100点満点)、それぞれの実際の得点を100点満点に換算します。
1次、2次ともに内申書(調査書):学力検査の比率が合計10になるように設定されるので、特色検査以外の点数は1000点満点ということになります。

● 得点(例)

得点例
調査書109点、学力検査350点、特色検査70点→それぞれ100点満点に換算すると→調査書109×100/135=81、学力検査350×100/500=70、特色検査70

この点数に各校が定める比率をかけて合計していきます。
以下の評価比率を例に、Aさんの1次の点数を計算してみましょう。

●評価比率の例

評価比率の例
調査書3、学力検査7、特色検査1
81×3+70×7+70×1=803点

2次では評定の計算が異なります。観点別評価項目の1つ「主体的に学習に取り組む態度」の評価(ABCの3段階)が使われます、対象は3年次の9教科で、A=3点、B=2点、C=1点に換算し、27点満点です。計算の仕方は1次と同様ですので、計算してみましょう。

神奈川の高校受験は内申点(調査書点)も大事!

学力検査の結果が重視される傾向が強いとはいえ、内申点(調査書点)も大きく関係してきます。特に中3の評定は基本的に2倍の計算になります。そのため、内申点(調査書点)に直結する定期テストで確実に点を取ることが大切です。

神奈川県 高校受験の近年の動向

公立志望率の低下

首都圏で最も公立志向が根強い神奈川県ですが、県内の公立志望率はこのところ低下傾向にあり、2024年度も0.5% 低下しました。近年は授業料の補助制度も拡充されるなど、私立に通いやすい環境がいろいろな面で整ってきています。交通の便がよいエリアでは、東京都に数多くある私立も選択肢に入ります。公立から私立に流れる受験生の動きはある程度自然なものといえるでしょう。

学力向上進学重点校・エントリー校倍率が隔年現象的に上がる

特色検査共通問題を実施する学力向上進学重点校8校・同エントリー校10校は、2023年度受検生が減少して競争率が低下した学校が多く見られましたが、2024年度は隔年現象的な競争率上昇が目立ちました。
首都圏公立で最上位レベルの横浜翠嵐は1.98 → 2.14 倍と唯一の2倍台に戻り、横浜緑ケ丘は1.41→1.59 倍に回復、鎌倉は1.25 → 1.52 倍で2022年度とほぼ同率でした。横須賀は低めの1.2 倍台から1.43 倍まで上昇しています。一方、湘南はこの数年、1.50 ~ 1.63 倍の範囲で安定した人気の高い学校になっています。
そのほか、横浜市立の最難関である横浜サイエンスフロンティアはこの3年間の競争率が 1.56 → 1.60 → 1.67 倍と上昇傾向にあります。
なお、特色検査では「自己表現検査」として、学力向上進学重点校・同エントリー校では、「共通問題」および「共通選択問題」が必須とされています。これらは教科横断的な内容で記述式の難問などが特徴です。

私立高校入試では書類選考が定着

県内の私立高校では多くが「書類選考入試」を実施しています。出願基準をクリアしている生徒が書類を提出し、それをもとに合格が決まる試験日のない入試です。書類選考は他校との併願が可能で、受験生にとっては合格を確保したうえで上位志望校を受験できる入試方式です。利用しない手はありませんが、希望の高校に出願するためには、なるべく良い成績を確保しておくことが前提となります。

栄光ゼミナールの神奈川県立高校の入試対策について

神奈川県立高校入試の学力検査は難度が高く、思考力・判断力が求められる問題が多く出題されます。また、特色検査ではプレゼンやスピーチなどを求められます。栄光ゼミナールでは、学力検査対策はもちろん、特色検査、内申書(調査書)の対策も行っています。

確かな学力を身につけ、難度の高い学力検査に備えます。

栄光ゼミナールでは、生徒1人ひとりが主役の授業を行っています。少人数制なので、教師が生徒と向き合い、解答状況や進捗をチェックしつつ、苦手単元を作らないよう習熟度を確認しながら授業を進めていきます。栄光ゼミナールには体系的に学び、「わかる」を「できる」にする仕組みが充実しているため、学力がきちんと積み重ねられ難度の高い問題にも対応できるようになります。

特色検査に必要な思考力・判断力を日頃から磨いていきます。

栄光ゼミナールは対話型の授業を行っています。授業の中で問題を間違えた際にもどうしてその答えを出したのかを話し合うことで、自分の意見を言う練習をしながら、思考力・判断力を養います。特色検査でも、自分の言葉で語ることが重要になりますが、こういった力は短期的な対策では身につきません。日頃から練習を行うことで、どんな質問にも対応できるようになります。

特別講座「神奈川県公立入試対策ゼミ」で入試本番の得点力を強化。

特別講座「神奈川県公立入試対策ゼミ」では、入試本番で与えられた時間内にミスなく最高点を出せるよう、過去問題をベースとした神奈川県の出題傾向に特化した専用教材を使用し、5教科の得点力アップを図ります。さらに、学力向上進学重点校・エントリー校といった上位校を狙う場合は、「特色検査対策ゼミ」を組み合わせて受講することで、志望校に合わせた受験対策が可能です。

栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。

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