品詞とは?種類や見分け方を丁寧に解説します!【中学国語|高校入試頻出】

更新日:2024/04/12

中学生の皆さん。国語と言えば、どんな問題を思い浮かべますか?
読解問題でしょうか?漢字の知識問題でしょうか?それとも古文・漢文でしょうか?
どれも非常に大切な知識ですが、国語には忘れてはいけない文法問題がありますね。英語であれば、文法を知らなければ読めませんし、書けません。でも日本語は文法を知らない小学生でもある程度読み書きができます。
そのぶん、改めて文法を意識すると、複雑で覚えられない!と感じる中学生もいるかもしれません。しかし、文法は日本語を理解するうえでとても大切です。また、古文の知識とも関連するところがありますので、欠かせません。今のうちからしっかりと理解し、覚えるようにしていきましょう!

目次

品詞とは?

そもそも品詞とは何なのでしょう?
皆さんは一つの文を文節や単語で区切ることを学んだと思います。その単語一つ一つに意味や機能があります。単語が持つ機能・役割ごとに分類したものを品詞と言います。

品詞には10種類あります。(名詞と代名詞を分けて11種類とする場合もあります。)見分けるポイントは二段階です。
①自立語か付属語か
②活用するかしないか

です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

①自立語・付属語

自立語はその語だけで意味を表すことができる単語のことです。例えば、「教科書」「走る」「美しい」「こんにちは」などは、それぞれその単語に意味を持っています。このような語を自立語と言います。自立語は1つだけで文節を構成することができるというのも特徴です。

一方で、その語だけでは意味を表せない単語を付属語と言います。付属語は自立語にくっついていろいろな意味を付け加える機能を持っています。付属語単体では文節を構成できないため、必ず自立語にくっついて文節を構成します。

おまけ

文節は「ネ」で区切れるところ、と習った人もいるかと思いますが、実はこの自立語・付属語が分かってしまえば「ネ」で区切らずとも文節分けすることができます。
ひとつの文節には必ず自立語が一つ入っていて、付属語は自立語の後ろに何個ついていてもOKです。(ついていなくてもよい。)また、付属語だけの文節(付属語から始まる文節)はありません。これらを知っておくと、「ネ」で区切った後の見直しにも役立ちます。
1つの文節に2つ以上の自立語が入っていないか
付属語だけの文節ができてしまっていないか
、を確認しましょう!

②活用

活用とは、その単語の後ろにつく語によって、その単語の形が変わることを言います。
例えば、「書く」という単語の後ろに「ない」をつけると「書かない」となりますね。最初の「書く」が「書か」に変化しているのが分かります。
このように後ろにつける単語によって語尾が変わるものを「活用する語」変わらないものを「活用しない語」と言います。活用するかどうかを調べるには、後ろに「ない」をつけるのがおすすめです。ただし、「~じゃない」という変化にしないようにしてください。

品詞の分類

見分けるポイントが分かったところで、10種類の品詞の分類をしていきましょう。下にある図表を見ながら解説を読むとより理解しやすいですよ。

自立語・付属語、活用する・しないの組み合わせで、4グループにわけることができます。ここからは【自立語・活用する】【自立語・活用しない】【付属語・活用する】【付属語・活用しない】の4つに分けて分類を見ていきましょう。

【自立語・活用する】グループ

このグループに当てはまるのは「動詞」「形容詞」「形容動詞」の3つです。この3つは用言とも呼ばれます。

用言とは

自立語で活用があり、単独で述語になる単語のこと。動詞・形容詞・形容動詞が含まれます。

これら3つは「言い切りの形(その単語の基本形)」の語尾で見分けることができます。

動詞

最後の文字がウ段で終わる語。さまざまな動きを表します。
例)書く(kaku)、飲む(nomu)、探す(sagasu)
ローマ字で書くと、最後がuで終わっている語は「ウ段」で終わる語です。単語の最後の音を伸ばしてみることでも確認できますよ。語尾に「ない」をつけると「書かない」「飲まない」「探さない」と変化することから活用があるとわかります。

形容詞

最後の文字が「い」で終わる語。様子や状態を表します。
例)美しい、大きい、広い
語尾に「ない」をつけると「美しくない」「大きくない」「広くない」と変化することから活用があるとわかります。

形容動詞

最後の文字が「だ」で終わる語。形容詞と同じく様子や状態を表します。
例)きれいだ、元気だ、親切だ
語尾に「ない」をつけると「きれいでない」「元気でない」「親切でない」と変化することから活用があるとわかります。

※動詞に付く「ない」は助動詞、形容詞・形容動詞に付く「ない」は形容詞です。注意しましょう。

【自立語・活用しない】グループ

このグループはさらに、どんな役割をしているかで分けることができます。

【自立語・活用しない・主語になる】グループ

ここに含まれるのは「名詞」のみです。名詞は体言に含まれています。

体言とは

自立語で活用がなく、主語になる語のこと。

※名詞は述語、修飾語等にもなることができます。

名詞

ものの名前を表す。普通名詞・固有名詞・数詞・形式名詞・代名詞に分けられます。

名詞の種類説明
普通名詞一般的なものの名前
固有名詞一つ一つに与えられる固有の名前富士山
数詞数を表す名詞二人
形式名詞そのもの自体に意味はなく、修飾されて使う名詞こと
代名詞名詞の代わりに使われ、その名詞を指し示すときに使うあれ

【自立語・活用しない・主語にならない・修飾語になる】グループ

ここに含まれるのは「副詞」「連体詞」です。2つの見極めは「何を修飾するか」を見るとわかります。

副詞

主に用言を修飾する。
用言、つまり動詞、形容詞、形容動詞を修飾する単語です。ただし、単語によっては体言や副詞を修飾することもあります
例)もっと、ゆっくり、少し
「少し」は「ゆっくり」という副詞を修飾して、「少しゆっくり」という言葉を作ることができます。

連体詞

体言のみを修飾する。
体言、つまり名詞を修飾する単語です。連体詞は副詞と異なり、体言以外は修飾できません。
例)大きな、小さな、あの
数は少ないですが、ほかの品詞と間違えてしまうことが多い品詞でもあります。例えば、「大きな」は「大きい」と似ていますが、「ない」をつけても活用できませんし、「い」で終わらないため形容詞ではありません。
また「あの」は代名詞と似ているように感じますが、「あの」だけでは主語になることはできませんので、名詞ではありませんね。似ている単語と間違えてしまいやすいですが、ほかの品詞の特徴を知っていればすぐに判別することができます。

【自立語・活用しない・主語にならない・修飾語にならない】グループ

ここに含まれるのは「接続詞」と「感動詞」です。この2つは言葉の意味から見分けましょう。

接続詞

文や文節をつなぎ、接続語になる
例)だから、しかし、そこで
作文を書く時などにも文同士をつなぐときは接続語を使いますね。接続語があることで、次にどんな内容が来るのか、前の文とどのようなつながりがあるのかを読者に伝えることができます。

感動詞

挨拶や応答、感動を表し、独立語になる
例)おぉ、こんにちは、はい

【付属語・活用する】

ここに含まれるのは「助動詞」です。

助動詞

そのほかの単語に意味を添える単語
例)られる(れる)、ない、た
活用の有無を判別するときに使っていた「ない」は否定の意味を添える助動詞ですね。否定の助動詞「ない」に過去の助動詞「た」をつけると、「なかった」になり、活用があることが分かります。活用の形は用言の形に似ているものが多いので、つなげて考えるのが有効です。例えば上の「られる」は動詞、「ない」は形容詞と同じように活用します。

【付属語・活用しない】

ここに含まれるのは助詞です。

助詞

助動詞と同じように意味を添える単語
例)は、が、も
名詞の後ろについて主語を表す「が」など、私たちは意識せずともたくさんの助詞を使っています。助動詞との違いは活用の有無です。助詞は後ろにつく語によって変化はしません。
また、助詞は非常に多様な使われ方をするため、「他の品詞でないもの」という考え方も大切です。

品詞を見分けるコツ

ここまでの内容をしっかり理解すれば、品詞の見分けは簡単です。
以下は考え方の手順です。

  1. 自立語か付属語か
  2. 自立語ならば、上記の図表のどれにあてはまるか
  3. 付属語ならば、助動詞、助詞のどちらか

※助動詞は助詞に比べて数が限られているので、基本形は覚えてしまうと便利です。
(助動詞一覧)「れる」「られる」「せる」「させる」「ない」「ぬ(ず)」「たい」「たがる」「た」「だ」「です」「ます」「そうだ」「ようだ」「らしい」「まい」

品詞は理解したうえでの暗記が大切!
困ったときは栄光へご相談ください

今回は品詞についてその種類と役割や見分け方をご紹介しました。文法はまず理解することが大切です。一人ではなかなか勉強が進まない、わからないところが解決できない、などお困りのことがありましたらぜひ栄光にご相談ください。

栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。

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