千葉県の公立高校入試の仕組みを解説!近年の受験動向と受験のポイントは?

更新日:2025/08/19

国語のリスニング問題は千葉県特有の問題だと聞いたんですが本当ですか!?

そうだね。
東京都立や埼玉県立では出題が無い千葉県立特有の問題なんだよ。

実はリスニングが苦手なんです。
メモを取るのに必死で重要なところを聞き逃したり...

メモの取り方が悪いのかもしれないね。
国語の聞き取り問題はどこが重要なのかを見極めることが必要だよ。ただ、国語のリスニング問題は2027年度から見直されることが発表されているから、今の中1からは違う対策が必要になるね。
ちなみに、千葉県の公立高校入試は3年間の9教科の評定が利用されるから、定期テストは1・2年生のうちから対策しておく必要があるんだ。

3年間!!
中1から勉強もしっかり頑張らないといけないんですね...。

日ごろから対策をすれば、大丈夫!
調査書点の計算方法もこれから一緒に見てみよう。

目次

千葉県公立高校の入試日程

千葉県の公立高校入試は2月中旬に1回、2日間にわたって行われます。
1日目は英語・数学・国語の学力検査、2日目は理科・社会と面接や小論文などの各学校が実施する検査になります。

2026年度入学者選抜の学力検査日程は、2026年2月17日(火)、18日(水)です。

参照:令和8年度千葉県県立高等学校入学者選抜の日程について

出願から選抜・合格発表までのスケジュール【2026年度】

願書提出

2/3(火)・2/4(水)・2/5(木)

志願変更(2日間)

2/10(火)・2/12(木)

※入試の数日前に一度だけ出願する高校や学科を変更できる。

入学者選抜(2日間)

2/17(火)・2/18(水)
1日目:国語・数学・英語の学力検査
2日目:理科・社会・各校の定める検査

追検査(1日間)

2/26(木)

※病気などで受けられなかった人のために実施される。学力試験は入学者選抜と同じ形式で行われる。「各高校が定める検査」を実施するかどうかは高校による。

合格発表

3/3(火)

※追検査を受けた人の合否もここで一緒に発表される。

千葉県公立高校入試の内容

千葉県の公立高校入試では、学力検査の他に各高校が定める面接や小論文などの「学校設定検査」が行われます。学力検査の出題傾向には大きな変更はありませんが、学校設定検査の内容を変更する学校もあるので対象の学校の受験生は要注意です。

学力検査

国語 : 50分 ※放送による聞き取り検査を含む
数学 : 50分
英語 : 60分 ※リスニングテストを含む
理科 : 50分
社会 : 50分

全校共通問題を使用して、英語・数学・国語・理科・社会の5教科を実施します。
試験時間は英語が60分で他の4教科は50分と英語が10分長いので要注意です。千葉県の一番の特徴は英語の他に国語でも放送による聞き取り検査(リスニング問題)が行われることです。問題文から放送されることもあるので、国語のリスニング対策はしっかりと行わなければなりません。国語以外でも、問題や資料をしっかり読み解き、答えを記述する力が求められる傾向が強いと言えます。2027年度からは、放送による聞き取り検査の見直しが発表されています。代わりに話し合いの場面等を設定した文章による出題とすることで、「話すこと・聞くこと」の領域に関する資質・能力を複数の問題から判断するとしています。現中学1年生はしっかり対策を立てましょう。

※特別入学者選抜(海外帰国生など)専門系を除く

学校設定検査

学校設定検査には、面接・集団討論・自己表現・作文・小論文・適性検査・その他があります。2022年度から、県立千葉で「その他の検査」として「思考力を問う問題」を導入しました。「思考力を問う問題」の試験時間は60 分、英数国の構成で応用レベルの問題も含まれ、かなり難しい試験です。2023年度から東葛飾・千葉東も「思考力を問う問題」を採用し、3校とも県が作成した同じ問題で100 点満点で実施されていました。「思考力を問う問題」を採用した際の合否判定資料の配点は、学力検査500 +調査書67.5 +学校設定検査100 = 667.5 点満点で、2つの検査が全体の約90%を占めています

2026年度は、県立千葉・千葉東ではそれぞれ「作文」「小論文」が学校設定検査の内容に採用され、「思考力を問う問題」の採用校は東葛飾のみになりました。「面接」「集団討論」「自己表現」「適性検査」では事前の入念な準備や練習が欠かせませんし、「小論文」「作文」ではたくさん演習し、土台となる書き方を学んでおくことが対策として有効です。配点は10~100点満点と学力検査に比べれば低いですが、学校設定検査は最も学校の特徴が表れやすい検査です。近い学力層が受験生として集まりやすい公立高校入試において、合格を確実に勝ち取る上で非常に重要な意味を持ちます。

学力検査でしっかりと得点できることが大切

千葉県の高校入試では、問題や資料を読み解き、答えを記述する力が求められる傾向が強くあります。1回の試験で実力を出し切り得点していくには、問題の読解や記述の対策は必要不可欠です。

栄光ゼミナールでは、学力検査でしっかりと得点できるように、確実に知識を習得し、反復できるカリキュラムを採用しています。また、千葉県の特徴である国語の聞き取り検査(リスニング問題)や記述問題も、メモの取り方から解答の書き方まで指導しているので、なかなか点数が取れない人は体験授業を受けてみるのがおすすめです。

選抜方法

合否判定にかかわる資料は学力検査、各校が実施した検査の得点、調査書の3点です。調査書は3年間の成績が対象なので、1年次から定期テストの対策は必須です。

調査書点の計算方法

調査書点は3年間の9教科5段階評価の評定を合計した点数とその他の記載事項による加点の合計によって出されます。

調査書点(内申点)を計算してみよう!

●Aさんの評定(各学年45×3年で135点満点)

国語数学英語社会理科音楽美術保健体育技術・
家庭
学年
合計
中144335243331
中244344243331
中355445444439
1年次31点+2年次31点+3年次39点=素点101点

●各高校が定める数値Kをかける(Kの値は0.5~2)

●加点:その他の記載事項による加点(基準は各学校で決める。上限は50点)

素点101点×1(数値K)+加点15点=調査書点116点

学校ごとに決まっているKの数値を使い計算するので、学校により満点が変わります。学力検査と調査書点の比重をKにより変えています。

合否判定方法

3つの資料を使ってどのように合格者を決めるかは各学校のやり方に任されますが、大きく2つの方法があります。学校別の配点は各高校のホームページ等で発表されていますので、志望校がどのような選抜方法を採用しているのかを確認しておきましょう。

総得点による選抜方法

1つは総得点に基づく選抜方法です。

当日検査530点満点(学力検査が500点、各校の定める検査が30点)、調査書150点満点(評定が135点+記載事項による加点が15点)の合計680点で、上位から順に合格します。
当日検査の比重が約77.9%と大きくなりますが、計算は分かりやすいですね。

※各選抜資料の満点は高校ごとに決定 ※各選抜資料の評価についても慎重に審議されます。

配点を変えて2段階で合格者を決定する。

2つ目は、2段階による選抜方法です。


第一段階はイメージ1と同じ配点で、上位から順に合格します。しかし、第一段階で合格が決まるのは募集人員の80%の人まで。残りの20%は第二段階の方法で選抜されます。


第二段階では、学力検査と調査書の比重を変えるために、各学校の定めた係数を乗じて合否を決定します。
調査書評定に乗じる係数をK1、調査書記載事項による加点に乗じる係数をK2、学校設定検査に乗じる係数をK3とします。
今回はK1=2、K2=1、K3=3とすると、当日検査590点満点(学力検査が500点、学校設定検査が90点)、調査書285点満点(評定が270点+加点が15点)の合計845点となり、調査書の評定と2日目の検査の配点を増やし、学力検査の比重を約59.2%と少なくしています。定員の2割は調査書の比重を少し高くして選ぶのです。
係数Kは学校ごとに異なるので、必ず確認しておきましょう!

また、「調査書記載事項」について、2026年度入試から以下の4項目の削除が発表されています。

  • 総合的な学習の時間の記録
  • 出欠の記録
  • 行動の記録(第3学年)
  • 総合所見

参照:令和8年度(令和7年度実施)以降の千葉県公立高等学校入学者選抜の改善点について

中1~中3までの調査書点が評価対象!定期テスト対策が重要になる

学校によって配点は変わりますが、調査書点で高い点数を獲得できていると学力検査も落ち着いて臨むことができます。中1~中3までが評価対象なので、中1のうちから定期テスト対策にきちんと取り組みましょう
栄光ゼミナールでは、授業内で定期テスト対策を行い、お通いの学校の教科書に準拠した問題集ワークで定期テスト対策もばっちりです。

千葉県の高校入試は学区制

千葉県では、県内を9つの学区に分けた学区制を採用しています。自分が住んでいる学区と、隣にある学区の高校に志願できます。自分が住んでいる地域はどの学区に当てはまるのか確認してみましょう。ただし、千葉女子・幕張総合・木更津東の3校は全県から受験が可能です。また、市立高校は一部を除いて市内からのみ受験ができます。埼玉県・茨城県の隣接地域からの県外受験枠もあります。

学区一覧

第1学区千葉市
第2学区市川市、浦安市、習志野市、船橋市、松戸市、八千代市
第3学区我孫子市、柏市、鎌ケ谷市、流山市、野田市
第4学区印西市、栄町、佐倉市、酒々井町、白井市、富里市、成田市、八街市、四街道市
第5学区旭市、香取市、神崎町、匝瑳市、多古町、銚子市、東庄町
第6学区大網白里市、九十九里町、山武市、芝山町、東金市、横芝光町
第7学区いすみ市、一宮町、大多喜町、御宿町、勝浦市、白子町、長生村、長南町、長柄町、睦沢町、茂原市
第8学区鴨川市、鋸南町、館山市、南房総市
第9学区市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市
※市町名は五十音順

各地域から受験可能な学区の一覧(参考)

千葉県公立高校受験の近年の動向

難関校で実績が変動

2025年度は、公立志望率が前年から微増しました。隣接する東京都では私立志向が強まっていますが、千葉県は依然として多くの受験生が公立高校を目指しています。

難関校では、実績の変動が見られました。2024年度の東京大学現役合格者数において、県立船橋が県立千葉を上回りました。2025年度入試はこれが受験生の志望動向にも影響を及ぼし、県立千葉の志願者が減少して県立船橋や東葛飾に集中するという傾向に繋がりました。

ただし、2025年度の東京大学現役合格実績では、県立千葉が再び高い実績を示しているため、2026年度は再び志願者が集まることが予想されます。

私立の動向にも大きな変化

2024年度に千葉敬愛と敬愛学園が併願優遇制度を取りやめ、制度を維持していた千葉英和に受験生が集まりました。しかし、2025年度入試では千葉英和も制度を廃止し、これによって志願者数が前年の3分の1まで減少しました。制度を継続しているほかの学校に、さらに受験生が移動する現象が起きています。

その他の動向としては、2024年度入試で11.85倍という高い志願倍率を出した専修大松戸が、2025年度は志願者が約300名減少しました。このように倍率が変化しやすい学校は、隔年現象により、次年度は受験生が集まる可能性があります。私立高校入試では、日程や制度変更の影響で各校の志願者数などが急変する場合があるので次年度の変更点を早めに確認し、的確に対応しましょう。

栄光ゼミナールの千葉県の公立高校入試対策について

栄光ゼミナールでは 1 年から基礎となる学力を定着させていくことで、調査書対策はもちろん学力検査できちんと得点できる総合的な学力を養成していきます。

千葉の公立高校では1年から評価対象の内申点!定期テスト対策が充実しています。

千葉県の公立高校入試では、1年生から3年生までの各学年の内申点が調査書に記載され、得点化されるので中1の1学期から内申点を意識して、しっかりと定期テストの準備をしておく必要があります

授業で定期テスト対策を行っています

栄光ゼミナールの中1・2の授業(一部地域の高校受験コース)では、毎週の授業時間内に定期テスト対策を実施しています。学校教科書準拠の教材を使用し、一人ひとりの学力やお通いの学校に合わせた対策を行っています。テスト2週間前からはテスト対策に特化した授業と演習を行い、確実な点数アップを目指していきます。

定期テストで高得点を取るためには、計画・実行・振り返り・改善がとても大切です。定期テストに向けた学習計画を立て、その計画がしっかりと実行されているか、確認しながら授業を進めていきます。テスト終了後にはもちろん振り返りを行い、課題を次への改善に繋げていきます。

※栄光ゼミナールでは、法令に則り塾内で学校の定期テストを使用した授業や補講は実施いたしません。また学校の定期テストを複製することや配布することもしておりません。

記述力を身につける指導を行っています。

千葉県の公立入試問題は問題や資料をしっかりと読み解き、答えを記述する問題が多く出題されます。どの教科もグラフや表などの資料を正確に読み取ったり、自分の意見を論理的にまとめたりする記述力が求められます。栄光ゼミナールでは、資料やグラフの見方や、問題のポイントの導き出し方を各教科で繰り返し指導しています。また、見つけ出した答えを書き言葉に仕上げられるよう、記述の際の表現方法なども指導し、繰り返し問題を解くことで記述力を身につけていきます。

千葉県公立高校特有の出題形式に特化した指導も行います。

栄光ゼミナールでは入試本番に実力が発揮できるよう、出題傾向に合わせた問題に触れる機会を多数用意しています。その他、千葉県特有の国語のリスニング対策、各校の学校設定検査で主に実施される面接練習も行っています。

入試本番の得点力を強化。特別講座を開設し、志望校別の対策

特別講座「千葉県公立入試対策ゼミ」では、千葉県公立高校の入試傾向に特化した専用教材「県トレ」を使用し、高倍率の入試本番で与えられた時間内にミスなく最高点を出せるように指導していきます。

栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があり、自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析し、苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。

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