中学受験のメリットとデメリット|保護者が知っておくべきこととは?

近年、中学受験をするご家庭が増えています。首都圏では約5人に1人が私国立中学や公立中高一貫校の受験(受検)に挑んでいます。
しかし、中学受験の目的がはっきりしていないと、受験勉強を進める中で目標を見失いかねません。今回は中学受験のメリット・デメリットを知ったうえで、お子さまにどのように学んでいってほしいのか、最適な教育環境はどのようなものなのかを考えてみましょう。
目次
中学受験をすることで、得られるメリット

中学受験で得られるメリットには、「受験期のメリット」と「進学後のメリット」があります。2つを総合的に考えたうえで、中学受験をする目的を明確にできるとよいでしょう。
受験期のメリット
知識が身につく

中学受験のための学習は、小学校の学習内容とは大きく異なります。多くのお子さまが小学4年生から準備をはじめ、3年間で膨大な知識を身につけていくため、中学受験のためだけでなく一生ものの知識を身につけることができます。
困難に打ち勝つ力が鍛えられる
中学受験は長期戦です。お子さまは様々な困難におそわれるでしょう。解けない問題がでてきたり、模試の成績が上がらなかったり...。しかし、中学受験はそんな困難を1つひとつ解決することの繰り返しです。何度も繰り返すことで、困難をどう乗り越えていくかといった方法を自ら考えられるようになり、どんなことも投げ出さないようになっていくのです。
【体験談】保護者の皆さまが中学受験を通して“お子さまが成長した”と感じた瞬間
栄光ゼミナールで2025年に行ったアンケートでは、中学受験をした生徒の保護者の方に、お子さまが成長したと感じた瞬間を聞きました。いただいた回答から一部抜粋してご紹介します。
勉強・学習面
- 好きな科目は自分から追加の問題集を欲しがるなど、自分で学ぼうとする姿勢が身についた事
- 分からない問題を解きっぱなしにするのではなく、塾の先生へ質問する習慣がついたとき。自分でテキストに、質問マークを付けるようになったとき。
- 自分で解答、解説を読んで復習できるようになったこと
- 自分でスケジュールを把握し、取り組もうとした時には成長したと感じました。間違いをそのままにせず、解き直しまでセットでやる習慣など、勉強のやり方が身についたことが中学受験で得られた大きなものだと思っています。また本当によく頑張ったと思ったのは、苦手な算数に最後まで向き合い続けたことです。自習室もとても助けになりました。
- 6年生の夏が終わった時には、本当に成長したと感じました。3年目の夏期講習、今までとは比べ物にならないほど真剣に、長い時間、休む事なく宿題と授業をこなした娘は、本当に大きくなったなぁ、と成長を感じました。
精神面
- 自分で勉強のスケジュールを決めたり規則正しい生活を送るよう朝は早く起きるようにしたり努力が出来るようになったこと。
- 以前は、できない事を「習っていない」と返答していたが、できない言い訳をせず目標達成や自分のために「前向きに吸収する努力をする」ようになったこと
- あきらめずに問題に食らいついてどうにか突破口を見つけようと努力する姿に成長を感じました。またゲームや遊びを自分から封印して自習室に通い出した時も偉いなと感じました。
- まわりの人に感謝の気持ちを伝えてきたときに、学習面だけでなく人間性の部分でも逞しくなったと感じた時。
- 受検とは自分自身との勝負なのだと気付いた時。甘えや油断がなくなり自分に厳しくなり精神的成長を感じました。
- 受検が終わった日、本人が「全力を尽くしてやるだけのことはやった。もし不合格だったら、それは周りが自分より秀でていただけ」という言葉を聞いて、あぁこれは、結果がどうあれ決して後悔することはないと思いました。
進学後のメリット
学校ごとに異なる教育理念で子どもの長所を伸ばすことができる
私国立中学校や公立中高一貫校は、学校ごとに教育理念が異なります。「高いレベルの教育で自ら将来を切り開きたい」や「のびのびとした環境で自由な発想力を養いたい」、「英語学習に力を入れたい」など、ご家庭の教育方針やお子さまの性格に合う教育理念を掲げる学校を選ぶことで、お子さまの長所を伸ばすことができます。
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大学進学の準備がしっかりできる
私立中学はほとんどが6年間の中高一貫教育を行い、大学入試を見据えた学習を行っています。そのため公立中学よりも学習進度が早く、高2のうちに高3までの学習を終えます。そして最後の1年を大学入試対策に充てるカリキュラムになっています。高校受験というハードルが無い分、しっかりと準備を行い大学入試に挑めます。
また、近年は大学まで内部進学ができる大学附属中の人気も高まっています。
高校受験勉強(大学附属中の場合は大学受験勉強も)に時間を使わなくてよいぶん、部活動や習い事に集中できるというメリットもあります。
クラスメイトとの学力レベル・精神年齢が近い
受験というハードルを乗り越えた子どもたちが集まるため、クラスメイト同士の学力レベルにあまり差はありません。クラスメイトとの話題や話のレベルが近いことで、仲良くなりやすい、ということもあるでしょう。
学力レベルが近いからこそ、そのレベルに合わせた質の高い授業ができるという側面もあります。
中学受験のデメリットはあるの?
メリットがたくさんある中学受験ですが、もちろんデメリットもあります。
受験期のデメリット
小学校とは別の学習が必要となり、対策に多くの時間がかかる
小学校の勉強と中学受験の勉強は似て非なるもの。中学受験のためには「中学受験のための学習」が必要です。そのため、入試に対応できる内容を学習しなければなりません。また中学受験では演習量の確保も必要です。それらを学校とは別に学習するので、どうしても時間がかかります。
経済的負担が大きい

中学受験の対策をするには、学習塾での勉強が必要です。毎月の月謝と季節講習の費用などが必要になってきます。もちろん進学したら、授業料や教材費・通学費など学校費用が掛かります。自治体によっては助成金などもありますが、経済的負担は公立中進学よりも多くなります。私立中学に進学する場合は、充分な経済的準備が必要です。
望んだ学校に入れるとは限らない
中学受験は第一志望校の合格率は高くありません。年度によって異なりますが、およそ3割程度と言われることもあります。つまり、3年間がんばって勉強したとしても志望校に合格できないこともあるということを親子ともに知っておく必要があります。
また、数は少ないですが、一校も合格できなかった、ということもあります。そのため、中学受験は併願戦略がとても大切になります。
保護者負担が大きい
中学受験は親の受験、と言われるほど、子どもの受験に親が関わります。塾の送迎やお弁当作り、スケジュール管理に塾のプリント整理などやることがたくさんあります。勉強するのはお子さまですが、保護者の方のサポートなしでは乗り越えられません。
進学後のデメリット
新たな友人関係を構築する必要がある
塾の同級生などで同じ学校に入ることもありますが、基本的にクラスメイトの顔ぶれは一新されるため、1から人間関係を作る必要があります。
小学校からの持ち上がりが多い公立中学に行くことを考えると、最初の負担は大きくなります。思春期の6年間を一緒に過ごすことになる仲間たちということも考えると、お子さまの学校生活で大きなポイントになることがあります。
速い授業についていけなくなる可能性も
メリットの項目で挙げた先取り授業ですが、5年間で6年分の授業を行うため、授業進度は公立中学と比べると速いです。そのため、お子さまによっては途中で授業についていけなくなることがあります。その場合は中高一貫用の補習塾などに通わなければいけなくなり、出費がかさむこともあります。
中学受験が終わっても勉強は続くため、そこで終わりではないということをお子さまに伝えておくことが大切です。
はっきりとした目的・目標を持つことが重要
中学受験を行うか否かは、どうして受験をしたいのかをしっかり考える必要があります。塾の送り迎えや家庭学習などご家族のサポートが必要となることも多く、明確な目標が無いと努力が続かなくなります。 ご家庭のご希望とお子さまの意思を確認し、納得がいく目的をもって対策を行っていきましょう。
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